vol.169 仕事で病まない看護師が心がけていること

人を救う前に自分を満たそう！

私は総合病院での看護師経験を経て、現在有料老人ホームで働いています

介護職員さんとの確執や、低賃金に悩むことはありますが、今は看護師人生で一番落ち着いて働けていると感じています

看護師は社会的地位がもともと低く、低賃金で重労働、精神的ストレスも大きく、世間では『医師の補助業務』に見られることが多く、報われない職業の上位に位置していると思います

そんな厳しい職業にも関わらず、なぜ憧れの職業の上位でいられるのか？

それは看護師を目指す人に『人の役に立ちたい』という志があるからだと思います

では、人の役に立てたら看護師は幸せなのでしょうか？

否！自己犠牲の上に成り立つ幸せなんて、本当の幸せではありません

今日は看護師をしていて病みやすい人の特徴と、病まないための対策についてお話します

今でも新人時代の私を支えてくれた家族には感謝です

遅れてきた思春期のような私にイライラしつつも実家にいることを許してくれたんですからね（笑）

看護師をリタイアしていく人はまだ良い方で、自分の心や体の痛みに気付けたからこそ、リタイアするという行動に移せたのですから

でも、中にはストレス過多で身体を壊してしまい、一緒に働くのがヤバいなぁ、と感じた人もいます

そういった人の特徴として

看護師という職業の安定性や手取り収入の多さに惹かれてなる人って多いんです

でも、実際は時給換算すると低所得で、休みの日にミスを指摘する電話がかかってきたり、サービス残業や無時給のプロジェクト、それでなくてもキツイ、汚い、危険の３K職種です

本当に看護師になりたい！と思って勉強してきた人ではないと、とてもやってられない職業なのです

これは前項とは真逆になりますが、看護師としての理想が高すぎるのも病む原因です

総合病院で働いていると、看護師は医師の指示のもと動かざるを得ません

それが優秀な医師でないとしても、です

横柄なパワハラドクターやどう考えても間違いじゃないの？という指示も、一度は受け入れて根回しして医師に間違いを指摘する、という面倒な仕事も看護師の役割で、書類に間違いがないか確認したり、薬の飲み合わせを薬局に問い合わせたり、本当に多くの業務を抱えているため、自分が思い描いていた看護とはおそらくほど遠いことを理解するでしょう

看護師は理想がなくてもだめ、理想が高すぎてもダメなんです

通常業務に医師の補助、後輩指導や委員会、プロジェクト、看護師が抱える仕事は多岐にわたります

時に自分の休日を使って職場に出てくることもしばしば💦

自分のプライベートがこれだけ侵されているのに、薬の投与忘れや医師の指示受けの確認などで恐怖の電話がかかってくることもあるのです

下手したら休みの日も１日中仕事から逃れられないなんてことがあったら、そりゃあ普通に病みます

「明日仕事だ、嫌だなぁ」なんて思っていられるうちが華です

私は２年くらい不眠症に悩み、睡眠薬だけでは効かずお酒を併用して夜中に卒倒したことがあります（笑）

自分を幸せにすること＝自分の心の声に耳を傾けること

患者さんのことを考えると楽しくて１日が終わってしまう、仕事のことを考えるだけでワクワクする

こんな人がいたら、オンオフの切り替えもいらず天性の看護師としての資質を持っているのだと思います

でも、現実の看護師の仕事というのは心だけではなく知識や技術も必要とします

実際性格が悪く嫌われ者の同僚が、知識、技術に長けるため患者さんや上司の信頼が厚いことだってよくあるのですから

私は看護師ほどオンオフの切り替えを大切にした方がいいと考えています

仕事を楽しめないからと言って、落ち込む必要はありません

あなたは立派にやっている、ただそれだけ

プライベートで散財したっていい、悔しさをバネに勉強してもいい、運動や習い事でストレス発散してもいい

でも、看護師の仕事なんか…と思ってしまうようなら、一旦休憩が必要かと思います

嫌だけど○○してあげている、という感情で仕事していると、必ずしも仕事に出てしまうから

この仕事をしていて、一番報われる瞬間て

誇れる仕事をしているというプライドだと思っています

上司、同僚、医師、患者さんから、直接何かしてもらえなくても、十分報われる仕事なんですよね